[映画]国境の南側/국경의 남쪽
20:00
ソウル劇場2館
下階O列12番 7,000W
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監督:アン・パンソク/안판석
出演:チャ・スンウォン/차승원、チョ・イジン/조이진、シム・ヘジン/심혜진、ソン・ジェホ/송재호、ユ・ヘジン/유해진、イ・アヒョン/이아현
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1975年平壌生まれ、万寿台管弦楽団のホルン奏者、キム・ソノ(チャ・スンウォン)には結婚の約束をした恋人・イ・ヨナ(チョ・イジン)がいた。ところが、韓国にいる祖父との「秘密手紙」のやりとりが発覚。生き延びるために家族全員で脱北する決意をしたソノ一家は、すべてを捨てて苦労の末に韓国へ入国したが、頼みの祖父は亡くなっていた。ソノは家族で経営するクッパの店を手伝いながら、夜は客引きのアルバイトをして金を稼ぐ。やっと貯めた金でブローカーにヨナの脱北を頼むが、ブローカーは詐欺師だと知らさる。さらに追い討ちをかけるように、ヨナ結婚のニュースを聞かされるソノ。ヨナを諦めて人生をやり直すことにしたソノは、温かい心の持ち主ソ・ギョンジュ(シム・ヘジン)と知り合い、やがて二人は結婚する。平穏で幸せな日々を送るソノだったが、ヨナが脱北に成功して韓国へ入国したという知らせが届く。ヨナに会いに行ったソノの心は揺れ動いて……。
この映画が描くのは「引き裂かれること」の苦しみと悲しみである。南北二つに引き裂かれた国、分断によって引き裂かれた恋人、二人の女性を愛して引き裂かれる心。チャ・スンウォンの抑えた演技が、自らの意思と関わりなく引き裂かれるしかなかった苦しみと悲しみの深さを表現する。強気で潔く純粋で一途なヨナと情に厚く包容力があり働き者で頼りになるギョンジュという南北対照的な二人の女性の設定もうまい。
ストーリーはエピソード場面の積み重ねで展開する。特にソノ一家が韓国に定着するまでは、必要な場面までカットしているのではないかと思うほどの素早い展開である。韓国に定着するための一家の苦労もほとんど描かれない。反対にじっくりと描かれるのは、ソノとヨナの北朝鮮時代の遊園地デート、再会後の遊園地デート(北朝鮮時代の遊園地デート場面がカットバックで挟まれている)、ヨナを探して束草の町を走り回るソノの姿である。南北分断を背景にしてはいるが、これは正統なラブストーリーだ。
北朝鮮ロケの許可が下りず、北朝鮮の建物・遊園地・イベントをすべて韓国内で再現したという場面はなかなかの見もの。ソノとヨナが平壌名物・玉流館の冷麺を食べるシーンでは、玉流館だけでなく冷麺の味まで再現したとか。平壌の建物ってあんなにキレイで立派なのだろうか。きっとそういう所もあるのだろう。イ・ヨナ(이연화)は北の人なのだから、リ・リョナ(리련화)なのではないだろうか。ソノのように背の高い青年が北にどれだけいるのだろうか。チャ・スンウォンはモデル出身だけあって188cmの長身だが、最近のマスコミ報道によれば北朝鮮の高3男子の平均身長は156cm(韓国173cm、日本170cm)。数年前には軍入隊の基準が148cmに引き下げられた(栄養不足で若者の体格が年々悪くなっているから)という報道もあったのだが。北への謎は深まるばかり。
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