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2006年6月

2006.06.14

[映画]家族の誕生/가족의 탄생

18:10
シネコア4館
O列11番 7,000W(チケットリンク・パープル会員1,000W割引)
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監督:キム・テヨン/김태용
出演:コ・ドゥシム/고두심(무신)、ムン・ソリ/문소리(미라)、イム・テウン/임태웅(형철)、コン・ヒョジン/공효진(선경)、キム・ヘオク/김혜옥(매지)、ポン・テギュ/봉태규 (경석)、チョン・ユミ/정 유미 (채현)、リュ・スンボム/류승범 (特別出演)
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 ミラ(ムン・ソリ)はトッポッキの店をしながら暮す女性。彼女の所に出来の悪い弟(イム・テウン)が彼女を連れて帰って来た。その彼女(コ・ドゥシム)は弟より20歳以上も年上のオバサン。仕方なく三人一緒に暮し始めるが、娘がお母さんを慕って訪ねて来たことで、彼女には前夫と子供がいることが判明する。ソンギョン(コン・ヒョジン)は、一人で自活するしっかり者のリアリスト。ロマンティストの母親の不倫を目の当りにして来たため、愛を信じることができない彼女は彼氏(リュ・スンボム)との関係も母との関係もうまく行かない。母の余命が短いことをソンギョンに伝えに来た母の愛人に腹を立て、ソンギョンは逆に男の家に乗り込む。キョンソク(ポン・テギュ)とチェヒョン(チョン・ユミ)は恋人同士だが、自分以外の男友達にも何かと世話を焼くチェヒョンの性格がキョンソクには気に入らず、そんなキョンソクの気持ちがチェヒョンには理解できず、二人の関係はギクシャクして行く。お互いに好きなのに。

 10人前後の主要人物が人間模様を織りなす「ラブ・アクチュアリー」タイプの作品。「家族の誕生」というタイトルの通り、この作品のテーマは「家族」である。様々な「家族(親子、兄弟姉妹、夫婦、恋人)」の形を見せることで、「家族」を成立させるのは血縁でも法律でもなく、結局お互いの愛なのだということを描いている。伝統的に「血縁」が非常に重視される韓国で、このような「家族の誕生」を描いた映画が作られるのは興味深い。
 韓国映画らしい佳作。韓国映画はこの作品のような「佳作」が本当に面白い。

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2006.06.10

[映画]ホロビッツのために/호로비츠를 위하여

17:20
ソウル劇場10館
E列13番 5,000W(前売2,000W割引)
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監督:クォン・ヒョンジン/권형진
出演:オム・ジョンファ/엄정화、パク・ヨンウ/박용우、シン・イジェ/신의재、チェ・ソンジャ/최선자、ユン・イェリ/윤예리、キム・ジョンウォン/김정원(ピアニスト)
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 チス(オム・ジョンファ)はホロビッツのようなピアニストになることを夢見て音楽の勉強を続けてきた。しかし現実は厳しく、大学時代の同期生たちが音大の教授になったり留学したりする一方で、チスは生活のため子供相手のピアノ教室を開く。祖母と二人暮しで自閉傾向のあるキョンミン(シン・イジェ)は教室に勝手に出入りする困った子供だったが、ある日、チスはキョンミンに優れた音楽的才能があることに気づき、彼の師匠として名声を得ることを目論むようになる。チスはコンクールで優勝させるためキョンミンに猛特訓を強制し、キョンミンは戸惑いながらもチスへの憧れとピアノの楽しさに引かれてぐんぐんその才能を伸ばしていく。そして、コンクール当日、キョンミンはピアノを全く弾けなかった。失望したチスはキョンミンに対してもう教室に来るなと宣言する。二人がそれぞれに虚しい日々を送っていた時、キョンミンの祖母が倒れ、危篤状態に。キョンミンは祖母が亡くなれば一人の肉親もない孤児となってしまうのだが……。
 自閉傾向のある子供が隠れた芸術的才能を持っているという設定は凡庸である。しかし、この映画ではその才能を見出し導いて行く「師匠」の設定がうまい。チスは世界的ピアニストという夢を果たせずにいる女性である。「自分には才能が足りなかった」「家の事情で留学できなかった」「音楽を存分に勉強できるような裕福な家でなかった」と言い訳しながら、華やかなキャリアを誇る同期生に引け目を感じ、良い人を見つけて嫁に行けという母親がわずらわしく、ピアノ教室の経営状態を心配して結婚式場のアルバイトを紹介してくれる兄が有難くも腹立しい。だから、キョンミンの才能に気づいたチスは、天才少年ピアニストの師匠となることに人生の一発逆転を賭ける。キョンミンの気持ちには全く無頓着なままに。
 とは言え、チスに周囲の人への思いやりがないわけではない。自分のピアノのために、母は稼いだお金のほとんどを差し出し、兄は大学進学を諦めて就職した。そんな母や兄が嫌いだと言いながら、本当は母や兄の援助にも関わらず一流ピアニストになれない自分が苛立たしく、現状に安住もできない自分が嫌いで苦しいのだ。そうしたチスの姿はキャリアを目指して生きる現代女性の姿と重なる。この映画が自閉症天才少年物語にとどまらず、観客の共感を得ることのできるドラマとなっているのは、現代社会を生きる女性としてのチスの設定にある。オム・ジョンファがそんな女性をうまく演じている。
 ゆえにチスが丁寧に描かれるほど見ている側は息苦しくなるのだが、所々に挟まれた爆笑場面が効を奏し、袋小路に陥りそうなドラマを救う。チスに思いを寄せるピザ屋の社長クァンホ(パク・ヨンウ)の存在がストーリーにラブコメタッチの楽しさを与えている。見るからにいいヤツという風貌を持つパク・ヨンウ、「甘く、殺伐とした恋人」に続いて好演。始終キョンミンを叱り飛ばし、チスにも難癖をつけてくるが、内心ではキョンミンの行く末を誰よりも案じている祖母(チェ・ソンジャ)。同期生の中で最も成功し、チスを気遣いながらもクールなチョンウン(ユン・イェリ)。それぞれ効果的なキャラクターである。
 全編を通じて演奏される様々なピアノ曲が情感に溢れストーリーを盛り上げる。キョンミン役のシン・イジェは、制作陣が1年がかりで全国のピアノ学院を回って探し出したという「本当の天才少年」。オム・ジョンファもピアノの腕前は相当なものだそうで、演奏場面は実際に本人が弾いているという。
 「ミッション・インポッシブル3」「ダ・ヴィンチ・コード」「ポセイドン」などハリウッド映画に押されて興行不振が続く最近の韓国映画の中、健闘中。

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[映画]殴打誘発者たち/구타유발자들

20:40
ソウル劇場12館
F列16番 6,000W(チケットリンク・パープル会員1,000W割引)
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監督:ウォン・シニョン/원신연
出演:ハン・ソッキュ/한석규、イ・ムンシク/이문식、オ・ダルス/오달수、チャ・イェリョン/차예련、キム・シフ/김시후、イ・ビョンジュン/이병준、チョン・ギョンホ/정경호、シン・ヒョンタク/신현탁
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 声楽家教授ヨンソン(イ・ビョンジュン)は教え子の若い女性インジョン(チャ・イェリョン)を白のベンツに乗せてドライブに行く。途中信号無視で警官(ハン・ソッキュ)違反切符を切られるが反省の色はない。人気のない川べりでヨンソンは下心満々、インジョンも初めはその気だったが、ヨンソンの執拗さが恐くなり車から逃げ出してしまう。
 山中に逃げ込んだインジョンは、二人の若い男(チョン・ギョンホ、シン・ヒョンタク)が男子高校生(キム・シフ)を袋詰めにしているのを目撃。恐ろしくて夢中で歩くうち、オートバイに乗った人の良さそうな中年男ボンヨン(イ・ムンシク)に出会い、近くのバスターミナルまで乗せて行ってほしいと頼む。
 一方、一人取り残されたヨンソンの前に怪しい男たち(オ・ダルス、チョン・ギョンホ、シン・ヒョンタク)が現れる。男たちはバットを振り回し、野鳥を打ち殺す。バイクに積んだ大きな袋の中にはもしやインジョンが? 粗暴な男たちに対処する術を知らないヨンソン。そこへ、インジョンを乗せたバイクを運転するボンヨンがやって来た。純朴な容貌とうらはらに、ボンヨンは男たちのリーダー的存在であるらしい。四人の男たちはヨンソンとインジョンにサムギョプサル(豚の三枚肉の焼肉)を勧め、袋から出した高校生にイジメを加える。成り行き上、ヨンソンとインジョンは他人の振りをし続けるが、男たちは若い女性であるインジョンに目をつけ始め……。
 この映画はたった一つのあるアイディアに支えられている。その「あるアイディア」を効果的に見せるために、延々とカットが積み重ねられる。元々暴力的な映画は苦手だが、この映画の暴力シーンはそれほど抵抗なく見ることができた。それは、この作品の暴力の多くが相手の肉体を傷つける暴力行為でなく「イジメ」だからというのが一つ(イジメの方が肉体的暴力より深刻でないとか許容し得るとか言っているのではない)。またもう一つは、イジメや暴力のシーンが「あるアイディア」を見せるための一種の伏線として描かれているからだろう。
 「あるアイディア」はそれほど斬新なアイディアではないが、見せ方はかなり上手い。ただし、「あるアイディア」をあらかじめ知っている者には、だらだらとイジメシーンの続く作品でしかないかもしれない。知らなかった(気づかなかった)私は最後まで面白く見たし、暴力絡みの映画の割に意外と後味も悪くなかった。
 出演者としてトップにクレジットされるのはハン・ソッキュだが、事実上の主演はイ・ムンシク。多面的で正体の分かりにくい男をうまく演じている。ハン・ソッキュ好演、オ・ダルス怪演。

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2006.06.09

[演劇]カン・シニルの陳述/강신일의 진술

20:00
大学路・チョンボ小劇場
自由席 15,000W(ファンサービス/プレビュー期間10,000W割引)
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作:ハ・イルジ/하일지
演出:パク・グァンジョン/박광정
音楽:ハン・ジェグォン/한재권
出演:カン・シニル/강신일
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 小説を脚色した一人芝居。2001年にやはりカン・シニルが初演し、今回は5年振りの再演である。
 結婚10周年の記念旅行で新婚初夜と同じホテルの同じ部屋に泊っていた男が警察の取調室に連行されて来る。男は国立大学の哲学科教授。義兄殺しの容疑をかけられていると知った男は、自分には義兄を殺す理由がないと主張する。男は警察の尋問に応じて、今回の旅行と新婚旅行の話を始める。一刻も早く、ホテルの部屋で一人眠る愛する妻の元へ早く戻るためにだ。しかし、警察はホテルに妻はいないと言う。さらに、精神病院の院長だった義兄が殺された院長室のデスクに彼のカルテがあったとも。彼は義兄の診察を受けたことなどないと言い、ホテルの妻に電話をかけて見せる。尋問は続き、男は高校の教え子だった妻との馴れ初め、結婚後の留学生活について陳述を続けるが……。
 舞台は警察の取調室。中央に客席の方に向いたスチール机と椅子が一つ。下手奥に水のペットボトルとコップを置いたサイドテーブル。上手端には小さな電話台と電話がある。中央背景にはマジックミラーらしき大きな窓がある。
 カン・シニルは、時には立ったまま、時にはゆったりと椅子に腰掛けて、時には落ち着きなく取調室を右往左往しながら、陳述を続ける。客席をじっと見つめて話す様から、取調官は複数いて、客席の観客がその取調官に見立てられていると分かる。カン・シニルの演技の優れた点の一つは、舞台上の居所が確かなこと。一人の男の陳述という動きの少ない単調な演出になりかねない設定とうらはらに、カン・シニルはよく動く。同じ椅子に座るのでも場面によって椅子の位置を変え、陳述の内容によって立ち上がったり、歩き回ったり、座り込んだり。上手へ電話をかけに行けば、通話しながら電話を中央の机の上まで運んで来て妻との話を続ける。そのすべての動きについて、自分の舞台上の位置が非常に的確なのである。だから、見ていて演技に納得が行くし、気持ちのよささえ感じられる。
 また、陳述が進むにつれて、男の人格が次第に変わって見えてくるのも見事。安定した生活を営む国立大学教授、妻を愛する一人の男、好ましからぬ過去のある男、妻を愛する余り正常の範囲を逸脱しつつある男。ちょっとしたきっかけで、この男の隠れていた面が次々と現れて来る。
 男の話は、義兄殺しについての陳述であると同時に、妻への愛を語った陳述でもある。この作品は、一見ミステリーだが、実はラブストーリーでもあるのだ。ラストで男が「こんな時間に……妻に早くホテルに帰るように言ってやってください」と取調官に頼む時、「誰か奥さんをホテルまで送って行ってあげて」と思ってしまう自分がいた。
 陳述の回想部分で妻の声を流すのは演出上必要だろうが、妙に大きくエコーのかかった音響がイマイチ。もう少しうまい処理ができなかったかと思う。

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2006.06.06

[演劇]ビューティフル・サンデイ/뷰티풀 선데이

19:30
大学路・漢陽レパートリーシアター
4列9番
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作:中谷まゆみ
製作総監督:チェ・ヒョンイン/최형인
演出:キム・ボヨン/김보영
出演:イ・ジュナ/이주나、キム・ギョンシク/김경식、クァク・サンウォン/곽상원
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 オ・ジョンジン(=秋彦)のキャストがキム・ギョンシクに変わっての初日。演技の反射神経が良い3人が揃って、テンポのはっきりした芝居になった。キム・ギョンシクは落ち着いた芝居で演技の動と静のメリハリやセリフの抑揚がくっきりしてい良い上に、所々で素晴らしい演技を見せてくれる。一例を挙げれば、見合いの練習の後ベランダでウヌ(=ちひろ)に「いたんだろ? 星でも降ってこない限り……と言ってくれたヤツが」と言う所で、「星でも……」のセリフを朗々と謳う。ウヌの表情に気づいた瞬間、息詰まる沈黙が流れ、その緊張感を維持したままチョンジンとウヌの間で「理解」が通じ合う。人と人の心が触れ合った瞬間が静かな深い感動で包まれる。そして、チョンジンはこんなふうにしていろいろなことを抱え込んで生きている人物なのだと分からせてくれる。
 6月中は2チーム固定週替りのキャスティングだそうで、両方を見比べるために毎週通わねば。

★公演情報はHP「ななの本棚」内に掲載中。
「漢陽レパートリー『ビューティフル・サンデイ』」

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2006.06.02

[ミュージカル]I LOVE YOU

20:00
忠武アートセンター
R席 1階8列8番 40,500W(チケットリンク ロイヤルパープル会員10%割引)
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音楽:Jimmy Roberts
原作・歌詞:Joe DiPietro
監督:ハン・ジンソプ/한진섭
出演:ナム・キョンジュ/남경주、ヤン・コンニム/양꽃님、ペク・ジュヒ/백주희、チョン・サンフン/정상훈
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 ブロードウェイミュージカル「I LOVE YOU, YOU'RE PERFECT, NOW CHANGE」(邦題「I LOVE YOU 愛の果ては?」)のコリアンキャスト上演。昨年のヒット作で、2005年韓国ミュージカル大賞「ベスト外国ミュージカル賞」「演出賞」を受賞している。第一幕は11場、第二幕は9場で構成されるシットコム・ミュージカル。全場面、恋愛・結婚の一面を穿ったコントと楽しい音楽を融合させた作品だ。
 舞台下手に2.5mほどの高さのステージがあり、ここでピアニストとバイオリニストが伴奏。それ以外は左右対称の壁と4つの椅子があるだけ。テーブル、ソファ、ベッドなど他に必要な装置は場面ごとに配置される。
 ミュージカルの枠を超えた高度な演技力が要求される作品で、全員息の合った演技で笑わせてくれた。ナム・キョンジュ、ヤン・コンニムはミュージカル専門の俳優だが、芝居も上手い。チョン・サンフンとペク・ジュヒはモテない男女の役回りで、難しい役どころをうまくこなしていた。特にナム・キョンジュが類型に陥りそうなそれぞれの役に実在感を与えて演じていたのがよかった。この舞台が単なるコントの連続でなく客席と心の通う芝居になったのは、彼のリアリティゆえ。
 面白かったのは、1幕4場「男は見栄っ張り、女は猫かぶり」で、得々として退屈な話を続ける男とそれに調子を合わせながら内心うんざりしている女のエピソード。男が「軍隊の話」を延々と続け、さらに「軍隊でのサッカーの話」を続けようとするコリアンバージョンの翻案は、ありきたりなのだが、やっぱり可笑しい。1幕7場「両親の気持ち」。両親と息子とその交際歴2年の彼女の食事の席で、二人が結婚を約束したと思い込んでいた両親が「別れることにした」と聞かされて、表面的には理解を示しながらも、内心不満タラタラのエピソード。韓国でも最近は「理解ある親」が増えている。
 終演後、カーテンコールに出てきた4人が「プロポーズイベント」を進行。事前に公式サイトで受け付けていた「恋人への手紙」で選ばれた男性の手紙をチョン・サンフンが読み上げ、その男性に「舞台上で彼女に愛を告白する機会」が与えられる。舞台に上がった男性は用意してきたまた別の手紙で客席の彼女に愛の告白し、彼女を舞台に呼んで、ネックレスのプレゼントと共にプロポーズ。彼女の返事はビミョーな「ありがとう」だったが、司会役のチョン・サンフンがうまく引き取って祝賀ムードの内にイベント終了。
 この手のイベント、韓国の公演では珍しいことではなく、「舞台上でのプロポーズ」に遭遇するのも2度目。韓国人の恋愛、節目節目で感動イベントを演出するのは男性の義務でさえあったりする。日本で同じイベントを企画しても申込みが全くなさそう。

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2006.06.01

[映画]相棒/짝패

17:10
CGV江辺7館
J列8番 5,000W(前売イベント2,000W割引)
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脚本:リュ・スンワン/류성완
出演:チョン・ドゥホン/정두홍、リュ・スンワン/류승완、イ・ボムス/이범수
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 ソウルで刑事をしていたテス(チョン・ドゥホン)は、少年時代の友達ワンジェが死んだと聞き、十数年ぶりに故郷オンソンを訪れ、当時の仲間だったピルホ(イ・ボムス)、ソクファン(リュ・スンワン)らと再会する。ワンジェの死に疑問を持ったテスはソクファンと二人組で調査を開始するが……。
 全編にわたって繰り広げられるリアルなアクションシーン(CGを採用せず、すべて俳優が演じているという)が話題になっているが、ストーリーは「チング」に通じ、映像は暖色系のレトロな色彩を基調としながらスタイリッシュ。韓国好みの伝統的な情緒と現代人好みの感覚がうまくマッチしている。リュ・スンワンが脚本・監督・俳優・制作に携わった、リュ・スンワン監督ワールド。
 アクション場面を見ながら「これって歌舞伎の殺陣に通じるなぁ」と思っていたら、チラシに「アクション活劇  純度100%のタチマワリ(다찌마와리)アクションがここにある!」とあった。リュ・スンワン監督のフィルモグラフィーを見ると「タチマワ Lee」(2000)という作品があり、是非見てみたいもの。チラシにはさらに「韓国を越えて世界へ! ソウルアクションスクール共同制作  ハリウッド、香港、日本にはない我々のスタイル!」とあり、確かにこの作品は韓国型アクション映画のひとつの到達点であろう。個人的に「暴力物」「男の友情物」は好みでないのだが、再見したい作品。
 なお、舞台となる「オンソン」は架空の町。冒頭、故郷に戻って来たテスが「オンソン駅」前に立つシーンはチョチウォン駅で撮影し、CGで駅名を変えたという。

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