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2008.12.27

[歌舞伎]12月歌舞伎座・昼の部

 今年の芝居納めです。芝居初めと芝居納めは何をしようか毎年迷うのですが、今年は三津五郎の「娘道成寺」で締めることにしました。その後に「佐倉義民伝」というのがちょっとどうかとは思ったのですけれど。

12月26日(金)11時
歌舞伎座
1階17列11番(三津五郎の「娘道成寺」目当てで1階席!)

「高時」
 話と演出が面白い芝居なので、それなりに楽しく見ました。梅玉の高時が暴虐非道な人物に見えないのが難。高時がとことん嫌な奴でないと、烏天狗に化かされても面白くないんですよね。
 烏天狗たちの跳躍はすばらしかったです。千秋楽、今年最後の芝居とあってか、大奮闘でした。

「京鹿子娘道成寺」
 立役の三津五郎が踊る「娘道成寺」、当代一の踊りの名手三津五郎が踊る「娘道成寺」、坂東流家元の三津五郎が踊る「娘道成寺」。今月一番どころか、今年一番の見ものと言っても過言ではない舞台。その期待に違わず、素晴らしい踊りでした。

 道行が常磐津なのを始め、いつもの「娘道成寺」とは少しずつ演出や衣裳が異なります。「言わず語らぬ」の引き抜きの玉を自分で抜く人なんて、初めて見たような気がします。道行の出で、小走りに駆け出てくるのも、「梅さん」で下手から出てくるのも、新鮮。最後の鈴太鼓で最初の赤の着付に戻るのも意外でした。

 踊りは最初から最後まで楷書の芸。最近の「娘道成寺」はスピード感溢れるダイナミックな踊りが流行?ですが、三津五郎の「娘道成寺」はひたすら行儀よく踊ってます。両足の膝頭が常にくっついている踊り。鈴太鼓でノッていくところも、バタつかず、ゆったり品よく踊ります。
 曲が進むにつれ、幼い頃から日舞のお稽古をしているどこぞのお嬢さんが踊っているとしか見えなくなりました。九代目もそう言われてたんでしたっけ?

 踊りの舞台が生み出す夢のような時間。雀右衛門・富十郎の「二人椀久」以来でしょうか、久しぶりに出会えた至芸でした。

「佐倉義民伝」
 幸四郎の宗吾がニンにはまり、よい出来でした。子供たちとの別れの場面では、客席からすすり泣きの声が。
 「東叡山直訴の場」で、宗吾の訴えが無にならないことを暗示して幕。悲劇の中の光明を見て、ほっとした気分で今年の芝居見物も幕となりました。


 来年の芝居初めの予定はまだ決まっていません。一年の芝居見物の先行きを占う初芝居、何を見ることにしようかな~。

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コメント

どら猫さま

コメントありがとうございます。

三津五郎さんの「娘道成寺」、本興行では初めてだそうです。
歌舞伎座での再演は、建替も予定されてますし難しいでしょうけど、松竹座や博多座、御園座ではまた踊られるかもしれませんね。

その時には交通費かけても見に行きたいと思ってます。そのくらい素晴らしい舞台でしたよ~。

投稿: なな(管理人) | 2008.12.28 10:48

こんにちわ
三津五郎さんの「娘道成寺」が良かったんですね。つい最近、三津五郎さんの「歌舞伎の愉しみ」を読んで、どんな風に踊られるのだろうと気になっていたのですよ。「奴道成寺」は何度も拝見してますけど、「娘道成寺」は初めてだったんでしょうかね。今度、機会があったら是非とも拝見してみよう。

投稿: どら猫 | 2008.12.28 08:55

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