« 日向ぼっこ | トップページ | 大事な二つの一つ »

2009.03.07

[歌舞伎]独道中五十三駅

 昨日、雨の中、新橋演舞場に歌舞伎を見に行きました。
 帰りに、三原橋の交差点から銀座四丁目方向をパチリ。

Imgp6047b


 屋上広告、どんどん減ってます。
 バブル崩壊後もこんな感じでしたねぇ。


3月6日(金)11時
新橋演舞場
3階1列27番

 鶴屋南北の作を昭和56年に市川猿之助が復活させた演目です。昭和59年、平成元年、平成8年と多分3回見ていて、そこそこ面白く仕上がっていた印象があります。今回は師匠の復活狂言を弟子たちが継承しての上演で、どんな舞台になるのか、期待半分、不安半分での観劇でした。

 率直に言って、芝居が薄いです。
 面白く見られるのは、今回新たに付け加えた序幕「新橋演舞場芝居前の場」と狂言回し的役割の女弥次喜多(笑三郎、春猿)が登場する場面。
 肝心の本編が薄いのです。

 プログラムに猿之助の「ご挨拶」が載っています。「今回は『独道中(ひとりたび)』ならぬ、『団体道中五十三駅』」ですとのこと。なるほど、うまいこと言うな~と感心しました。が、幕が上がってみれば、やはりこの芝居は「独道中」でなければならないのだと思いました。

 元々この復活作は、猿之助中心主義で作られています。猿之助が十八役を演じ、仕掛けと早変わりを多用した演出は外連味たっぷり。客席から見えなくても、猿之助が舞台裏を全力で走り抜け、汗を拭き拭き次の役の支度をしている様が手に取るように分かりました。猿之助の奮闘ぶりを見るのが観客の楽しみでした。

 残念ながら、右近と段治郎(猿之助の役を二人で分担)には、その楽しみがありません。見物を引きつけるテンポとメリハリに欠けてます。芝居を引っ張っり切れていないのです。岡崎化猫の場面の仕掛けと所作は面白いし、箱根大滝の場の本水使った立ち回りは派手です。でもそれだけ。大詰の早変わりも無難にこなしてます。でも「早さ」を感じない。どの場面もワクワクできないのです。

 猿之助が歌舞伎芝居に持ち込んだ「3S(スピード、スペクタクル、サスペンス)」。弟子たちが実現するには、まだまだ力不足なのでしょう。あるいは、「3S」を実現できるのは特別な才能の持ち主に限られているのかもしれません。

 それとも……私が年をとったのでしょうか。

|

« 日向ぼっこ | トップページ | 大事な二つの一つ »

伝統芸能」カテゴリの記事

演劇」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/92545/44274417

この記事へのトラックバック一覧です: [歌舞伎]独道中五十三駅:

« 日向ぼっこ | トップページ | 大事な二つの一つ »