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2010.10.20

[演劇]33の変奏曲/33개의 변주곡

 日本版を見る機会に恵まれ、休憩を含めて3時間超の長丁場を体験したら、韓国版はどのようにやっているのかどうしても見たくなってしまいました。


『33の変奏曲(33개의 변주곡)』
10月15日(金)20時
東崇アートセンター・東崇ホール(동숭아트센터 동숭홀)
作:モイゼス・カウフマン
演出:キム・ドンヒョン(김동현)
出演:ユン・ソジョン(윤소정)、イ・ホソン(이호성)、パク・チイル(박지일)、キル・ヘヨン(길해연)、パク・スヨン(박수영)、ソ・ウンギョン(서은경)、イ・スンジュン(이승준)

 日本版との最も大きな違いは上演時間。韓国版は休憩なしの120分(実際は130分)でした。セリフが早口でやりとりのテンポが速く、大道具が最小限で場面転換が速いため、芝居がトントン展開していきます。変奏曲のピアノ演奏も韓国版は短め。日本版を見ていると、ダイジェストかと感じられるほどでした。でも、大きなカットはなかったと思います。途中ちょっとウトウトしたので、確信ないのですが。

 物語は、ベートーベン(パク・チイル)が楽譜出版社のディアベリ(イ・ホソン)が作った主題から変奏曲を作曲する19世紀のストーリーと、筋萎縮性側索硬化症が進行している音楽学者キャサリン(ユン・ソジョン)がボンのベートーベンハウスで33の変奏曲について研究を続ける現代の話とが交錯しながら進んでいきます。

 基本的な舞台装置はほぼ同じ。吊るした数枚のパネルに変奏曲の楽譜を貼ったり資料棚を描いたりして、過去のベートーベンの部屋と現代のベートーベンハウスを表現しています。下手には生演奏のピアノ。このあたりは脚本の指定でしょうか。

 全体を通して、韓国版は空間を自由に使っていました。。
 例えば、日本版ではベンチに座って演じられた病院待合室やパソコンショップの場面、韓国版は俳優が立ったまま演じました。また、日本版では下手のやや高い位置に設定されていたベートーベンの部屋が、韓国版では固定的でなく、登場人物が上手下手から臨機応変に出入りできるようになってました。上手のディアベリと下手のシンドラー(パク・スヨン)が、中央に立つキャサリンを挟んで会話を交わす場面も。
 この空間の使い方で、韓国版は、変奏曲を作曲するベートーベンの過去の物語と、33の変奏曲を研究するキャサリンの現代の物語とが、自然に入り交じって融和していくのが面白かったです。

 キャサリン役のユン・ソジョン、うまかった。次第に身体が動かせなくなり、最後には言葉もうまく話せなくなる様子が、見ている側にじわじわ迫ってきました。

 この作品、オリジナルはどのくらいの上演時間なんでしょうね。ブロードウェイ作品なので、2時間30分程度ではないかと想像しているのですが……。2時間45分を超えることはないはずなので、日本版はオリジナルより長いと思われ、韓国版は韓国人向けに短くしているような気がしてます。脚本、読みたいなぁ。

 最後に、韓国版のシノプシスを記しておきます。
 19世紀オーストリアと現在を行き来するこの作品は、ルーゲリック病にかかった音楽学者キャサリン・ブラントが人生最後の論文のテーマとしてベートーベンの「ディアベリのワルツによる33の変奏曲」にまつわるミステリーを解き明かす過程を描き出している。
 キャサリンは、なぜ老いて病にかかったベートーベンが、楽譜出版業者の単純なワルツを33もの独特な変奏曲を創り出すことに全力を傾けたのかについて、死ぬ瞬間まで全身全霊をかけて研究し、情熱的に生きる姿を見せる。ずっとひどく独立的な母を理解できずにいた娘クララ()も母をそばで見守りながら、次第に母を理解するようになる。

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