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2011.01.01

[記事]2010年大韓民国演劇大賞

 昨年末の話題、第3回大韓民国演劇大賞の受賞作品のニュースです。

 下の翻訳に出てくる作品、ほとんどすべて(『エイミー』(原題:Amy's View)以外)、このブログで作品情報や公演情報をお伝えしてます。詳しく知りたい方は、右上の「サイト内検索」で探してみて下さいね。


第3回大韓民国演劇大賞授賞式を席巻した『大虐殺の神』
 亜州ニュース 2010.12.27

 27日午後6時30分ソウル・大学路のアルコ芸術劇場(아르코 예술극장)で開かれた第3回大韓民国演劇大賞(대한민국 연극대상)授賞式で『大虐殺の神(대학살의 신)』が女性演技賞・演出賞・大賞の3部門を占め、威力を見せつけた。
(略) 

 2部では、『眠れない夜はない(잠 못드는 밤은 없다)』のパク・ワンギュ(박완규)が男性新人演技賞を、『流浪劇団ショーパルロビッチ(유랑극단 쇼팔로비치)』のチョ・ソンジュ(조선주)が女性新人演技賞を受賞した。新人演技賞を受賞したチョ・ソンジュは「流浪劇団ショーパルロビッチは、私にとって一生忘れることのできない作品だ。いつも真摯な俳優、舞台で輝く俳優になるために一生懸命走りたい」と抱負を述べた。

 観客の期待を集めた男性演技賞は、『ドライビング・ミス・デージー(드라이빙 미스 데이지)』のシン・グ(신구)と『エイミ(에이미)』『俺の心臓を撃て(내 심장을 쏴라)』のキム・ヨンミン(김영민)が共同受賞した。女性演技賞も『エイミー』『33の変奏曲(33개의 변주곡)』で熱演したユン・ソジョン(윤소정)と『大虐殺の神』の主人公ソ・ジュヒ(서주희)が共同受賞した。ユン・ソジョンは、「次の受賞の主人公はまさに皆さんです」と短くも強烈な所感を述べた。ソ・ジュヒは「演劇俳優という職業に懐疑と混乱を感じる時、このような賞をいただくことになり嬉しい」と述べ、この作品でコメディができるように助力してくれた演出家に感謝を表した。

 作品賞は全9作品が候補に上がり、競合を繰り広げた末、明洞芸術劇場(명동예술극장)の『鉱夫画家たち(광부화가들、原題:The Pitmen Painters)』とトゥサンアートセンター(두산아트센터)の『眠れない夜はない』の2作品が選ばれた。

 多くの候補が上がり、これまでに増してしのぎを削った演出賞は、結局『大虐殺の神(シンシ・カンパニー)』のハン・テスク(한태숙)演出家へ行った。名誉ある大賞も『大虐殺の神』が獲得した。この演劇を製作したシンシ・カンパニー(신시컴퍼니)のパク・ミョンソン(박명성)代表は「台本が間違って送られたせいで、意図せずに優れた作品をお見せすることができた」と裏話を明らかにしたりもした。
(略)

第3回大韓民国演劇大賞 授賞式 受賞者名簿

キム・ドンフン演劇賞:イ・インチョル(이인철)〈もう一度だけ愛することができれば〉
特別賞:トゥサンアートセンター、キム・チョルリ(김철리)ソウル国際公演芸術監督
戯曲賞:受賞者なし
舞台美術賞:パク・ソンミン(박성민)〈僕は君だ(나는 너다)〉
新人演技賞:パク・ワンギュ(眠れない夜はない)、チョ・ソンジュ(流浪劇団ショーパルロビッチ)
演技賞:シン・グ(ドライビング・ミス・デージー)、キム・ヨンミン(エイミー、俺の心臓を撃て)、ユン・ソジョン(エイミー、33の変奏曲)、ソ・ジュヒ(大虐殺の神)
演出賞:ハン・テスク(大虐殺の神)
作品賞:明洞芸術劇場『鉱夫画家たち』、トゥサンアートセンター『眠れない夜はない』
大賞:大虐殺の神(シンシ・カンパニー)

   ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆

 大賞、演出賞、女性演技賞の3部門を受賞した『大虐殺の神』は、ヤスミナ・レザの『Le Dieu du Carnage(God of Carnage)』、2009年のトニー賞受賞作です。韓国版の公演、親しい韓国人PDさんに「今一番の話題作」と勧められて見てます。本当に面白かった。演出と4人の役者(서주희 、오지혜、김세동、박지일)の演技が見事でした。

 受賞所感でシンシ・カンパニーのパク・ミョンソン代表が「台本が間違って送られたせいで」と言っているのは、原文では「대본이 잘못 전달되는 바람에(台本が間違って伝わったせいで)」、他記事では「 대본 잘못 보내서 하게된 작품인데(台本を間違えて送って、やることになった作品で)」とありまして、どうも他の台本を送るべきところで『大虐殺の神』の台本が送られてしまって、そのまま上演することになってしまった、という事情があったように読み取れます。
 シンシ・カンパニーは、2009年のトニー賞を『大虐殺の神』と争った『33の変奏曲』も昨年下半期に上演していますから、どちらか一方を製作するつもりでいたのが両方やることになっちゃったんですかね。どちらの舞台もよい出来でしたから、結果オーライです。
 シンシがミュージカルから演劇へも手を広げたのは、今のところ成功してますね。

 この作品、日本では『大人は、かく戦えり』のタイトルで、この1月6日~30日まで、新国立劇場で上演されます。シス・カンパニーのプロデュースで、演出はマギー、出演は大竹しのぶ、段田安則、秋山菜津子、高橋克実。新年早々、楽しみにしている公演です。2月には名古屋・大阪でも上演されるようです。

 作品賞に選ばれた『眠れない夜はない』、平田オリザの作品ですね。これ、スケジュール合わなくて見そびれた公演。残念です。『鉱夫画家たち(The Pitmen Painter)』は、クォン・ヘヒョがよかったし、演出も興味深いものでした。鉱夫たちの描いた絵をスクリーンに映し出すなど、純粋な演劇としてはどうかと思う部分も含めて。
 日本版の公演予定はないのかなぁ。 

 『ドライビング・ミス・デージー』のシン・グ、やっぱり見ておきたかった……。これもスケジュールが合わなくて断念した作品です。

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コメント

阿青さん

 今年は『レッド』ってことでしょうか。
 シンシの舞台は、演技力ある役者を使って、しっかりした演出で見せてくれますから、楽しみです。

 『山火』もじっくり見たいなぁ。

投稿: なな/加藤敦子 | 2011.01.01 20:36

秋ごろ、シンシのパク代表がキム・ガプスに
「トニー賞の台本が来ましたよ」とツイートしてました。
今年のラインナップも期待大です。
『山火』もありますしね。

投稿: 阿青 | 2011.01.01 19:07

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