« ソウルのミュージカル★上演中 | トップページ | ソウルのミュージカル★上演中 »

2011.11.20

[記事]映画『サニー』のダウンロード売上

 二ヶ月近く前の記事ですが、日本公開の話もちらほら耳にしますし、各種数字が出ていて参考になるので備忘録も兼ねてご紹介しておきます。
 『サニー』、7月末にソウルへ行った際に見ました。じんわりと良い映画でした。


韓国映画興行1位『サニー』、秋夕連休だけで15億! 付加版権も大ヒット!
 

ユニオンプレス 2011.09.23

 全国観客736万を動員し、2011年韓国映画最高の興行作の地位に上ったカン・ヒョンチョル〈강형철〉監督の『サニー〈써니〉』が、劇場上映は終わっても付加版権市場で依然として大ヒット行進をを続けている。

 劇場上映を終えた後、秋夕連休直前の9月8日(木)からポータルサイトとウェブハードを通してダウンロードサービスを始めた『サニー』は、秋夕連休最後の日である13日(火)まで6日間でおよそ5億ウォンの売上を上げ、ダウンロードサービス開始10日目の19日(月)までにおよそ7億ウォンの売上を記録して、ダウンロードサービス市場でさめやらぬ興行熱気を見せている。

 大ヒット興行を記録した映画の平均的なオンライン・ダウンロードサービス収益は3~4億水準で、旧正月の連休に公開して479万人の観客を動員した『朝鮮名探偵〈조선명탐정〉』と昨年秋夕に公開して271万人の観客を動員した『シラノ恋愛操作団〈시라노 연애조작단〉』がそれぞれダウンロードサービス市場で最終的に7億と4億3千万ウォンの売上を上げたことを考えると、開始10日で7億の収益を突破した『サニー』の興行は驚くべき水準。

 このような興行熱気は、IPTV、デジタルケーブルを始めとした他の付加版権市場へも浸透している。8日から始まったKTのIPTVサービスを通して10日間で約6億ウォンの売上を上げる等、『サニー』は秋夕連休の間だけで15億ウォンほどの収益を追加計上するという威厳を示した。

 ある業界関係者は、この勢いなら、オンライン・ダウンロードサービスだけで歴代最高のダウンロード実績、最少でも10億の売上達成が可能だとし、IPTVとデジタルケーブル、衛星TVのような付加版権まで含めば、付加版権市場だけで総額30億ウォン余りの収益を上げることができるだろうという見通しも出てきている。

 『サニー』のオンライン流通を担当する「エムバロ〈엠바로〉」のある関係者はこのような爆発的な人気について、「『サニー』はとても好評である上に、すでに劇場で観覧したお客さんが家族と一緒に見たい映画であるという点が秋夕連休期間に大きな人気を呼んだ理由」と説明している。

 一方、今回の『サニー』のダウンロードサービス突風に力を得て、付加版権市場が活気を帯び、これまで崩壊していた映画オンライン流通が正常化すると同時に合法ダウンロード市場を含んだ付加版権市場が地盤を固めるのに成功するかどうか、帰趨が注目されている。


 韓国映画、今年上半期最大のヒット作品『サニー』。女子高時代ヤンチャ系グループ「サニー」のメンバーだった7人が、25年ぶりに再会しようとします。友情、恋、ライバル、将来の夢…馬鹿げたことにも一生懸命でキラキラ輝いていた高校時代。しかし、その後の人生は人それぞれで、仕事で成功した者もいれば、転落の道を辿った者もいて……果たして「サニー」のメンバー7人は全員揃うのか、あの頃の気持ちを今また共有できるのか、というお話です。
 40~50代の女性はかなり共感できるのではないでしょうか。私は女子高出身ではありませんけど、高校時代の場面はとても懐かしく切なく感じられました。心あたたまる良い作品でした。

 さて、その『サニー』がオンラインダウンロードサービスでも記録的な売上を達成しつつあるという記事です。
 日本では、「韓国は海賊版やら違法ダウンロードやら著作権無視が常識」と思ってる方も多いのですが、実際には韓国でも「ここまではOK、ここからはヤバイ」というような微妙な線引きの感覚があります。そして、変化の早いお国柄、先週までOKだったことが今週からダメということも珍しくなく、皆その変化に素早く適応していきます。さらに、インターネットとITの技術を応用したサービスは、90年代末から日本より先を行ってます。

 それやこれやで、映画コンテンツに関しても、この10年で大きく状況が変わりました。
 かなり早い時期から新作映画をタダで見られちゃうサイト(違法)があちこちにあり、それゆえ誰もがPCで映画を見ることに抵抗がなくなり、そうした違法サイトを取り締まるためにネット上に許可なく動画等をアップすることを禁じた法律ができ、それと並行するように正規の映画ダウンロードサービスがオープンし、それにともなって「グッドダウンローダー」キャンペーンが大々的に行われ、その一方で2時間の映画を10秒でダウンロードできちゃう技術なんてものが開発され……気がつけば、「映画はネットでタダ」から「ダウンロードサービスだけで数千万円の売上」へと状況が変わっていた……のでした。実際には、関係者の不断の努力で、状況を変えてきたのですけれど。
 そして、『サニー』がその「地盤を固めるのに成功するかどうか」ということなのですね。

 韓国の映画ダウンロードサービス、例えば、ポータルサイト「daum」のサービスはこんな感じです。

Dl3

 スクリーンショットを取ってきたサイトのURLはこちら。(掲載作品はアクセスの時期によって変わります。)

 上の画像は「韓国映画」のジャンルで、話題のアニメ『庭を出たメンドリ(마당을 나온 암탉)』、今年の青龍映画賞で11部門にノミネートされているチャン・フン(장훈)監督の『高地戦(고지전)』、ホン・サンス(홍상수)監督の『北村方向(북촌방향)』、そして『サニー』(画像右上)と、見たい作品てんこ盛り。どれも3500Wで自分のPCにダウンロードすることができます。それも、驚きの「DRMフリー」。 えぇっ!!!
 daum の映画ダウンロードサービスの利用案内によれば、この「所蔵-DRMフリー(소장-DRM free )」の商品は、

観覧期間の制限なしに、ダウンロードされたファイルを永久に所蔵することができ、別途のコンテツ保護装置が適用されていないため、該当動画が再生可能なすべてのPC、電子デバイス等で自由に観覧可能な商品です。

とのこと。
 『サニー』は、DRMフリーのファイルが存在するのに数千万円売れたわけで……すごいです。

 海外(韓国外)在住の韓国映画ファンとしては、ダウンロードサービスが普及してDVDが製作されなくなったりしたらどうしよう……という不安もあるのですが、それはそれとして、3500Wで手軽に韓国映画が入手できる状況は羨ましいですね。

 この記事は9月のチュソク(추석、秋夕)の後の話題でしたが、年が明ければ今度はソル(설、旧正月)の連休があります。また数千万円のダウンロード売上を記録する作品が出てくるのか、映画ダウンロード全体の売上が伸びるのかどうか、注目したいところです。

☆関連記事
韓国映画情報/09.09.14-著作権法遵守のために
ギャラ100億ウォン台のCM
[記事]2時間の映画を10秒で

|

« ソウルのミュージカル★上演中 | トップページ | ソウルのミュージカル★上演中 »

映画」カテゴリの記事

韓国」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/92545/53281574

この記事へのトラックバック一覧です: [記事]映画『サニー』のダウンロード売上:

« ソウルのミュージカル★上演中 | トップページ | ソウルのミュージカル★上演中 »