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2013.06.23

韓国映画・音楽資料の掲載許可手続き

 2週間くらい前にTwitterに流した内容ですが、文字通り流れちゃうので、ここにまとめておきます。

 論文等における韓国映画の写真掲載と韓国歌謡曲の歌詞引用の手続きについて、自分の備忘メモです。

 先月(2013年5月)刊行の『アジア遊学163 日本近世文学と朝鮮』(勉誠出版)に「転生の物語の背景-『桜姫東文章』と「バンジージャンプする」」という文章を掲載していただきました。この中で、韓国映画「バンジージャンプする(번지점프를 하다)」のスチール写真とシン・スンフン(신승훈)のバラード「僕より少し高い所に君がいるだけ(나보다 조금 더 높은 곳에 니가 있을뿐)」の歌詞を載せました。

 それぞれ、下記のような掲載許可申請手続きを行っています。

 まず、映画のスチール写真。
 韓国には国家的事業として映画の保存・復元に取り組んでいる「韓国映像資料院(KOFA)」という組織があります。ここは保存している映画資料(の一部)について著作権手続きの代理仲介サービスを行なっています。
 そこで、映画情報のデータベースである「韓国映画データベース(KMDb)」で「バンジージャンプする」の韓国映像資料院(KOFA)所蔵の資料を探しました。幸い、この作品については、かなりの枚数のスチール写真を所蔵し、著作権代理仲介サービスの対象であるとのことで、利用したい写真を決めてKOFAにメールでコンタクトしました。

 具体的な手続きはこちらに説明がありますし、担当者からの返信メールにも丁寧な説明がありました。
 申請書類を作成して送ったところ、先方から請求書が来たので、すぐに指定口座に振り込みました。
 支払いは、スチール写真1点につき10,000ウォン(論文には2点掲載)、別に銀行手数料として10,000ウォン、合計30,000ウォンでした。

 入金確認後、スチール写真のJPGファイルが送られてきました。実際には、同じ物がKMDbのサイトから自分でダウンロードできちゃうのですけれど。
 ともあれ、最初にコンタクトのメールを送ってからスチール写真のJPGデータを送ってもらうまで、ちょうど1週間かかりました。

 KOFAには、世界中の映画祭・上映会を相手にフィルムや宣伝資料の貸出などの業務を日常的に行なう部署があります(資料サービス部海外貸与担当)。この部署は英語対応が基本で、書類も英語フォーマットが用意されています。私は韓国語でメールしましたが、書類は英語で作成しました。日本からの問合せにもスムーズに対応してくれます。
 韓国内の銀行への振込の手段があれば、日本からも簡単に手続きができて、とても有難いサービスです。

 次に、韓国の歌謡曲の歌詞掲載。
 こちらは、日本のJASRACに当たる「韓国音楽著作権協会(KOMCA)」に申請しました。KOMCA内の検索ページで使用したい曲を探すと、KOMCAで管理している曲かどうかが分かります。

 KOMCAで管理している曲であれば、こちらから書式をダウンロードして、作成した書類をFAXで送付して使用申請します。

 これは一般には出版社が行う手続きですが、今回は事前にメールを送って、私個人の文章における利用であり、著作権遵守については私が責任を負うという事情を説明して了承していただき、手続きを進めました。(勉誠出版さんには事後報告しました。)

 著作権料は、歌詞引用は1曲、発行部数1万部未満の出版物、という条件で18,000ウォンでした。引用部分に「KOMCA 승인필」と表示することという条件がつきました(승인필=承認畢)。

 最初にメールしてから著作権料の入金確認まで2週間、最終的に「承認書」が郵送で届くまで3週間でした。

 KOMCAでは、海外で出版・販売される出版物への掲載許可手続きが想定されておらず、メール・書類すべて韓国語、担当者とメールをやり取りして相談しながら手続きを進めました。
 個人的にはスムーズに進んだと思いますが、英語OKで海外対応に慣れているKOFAと比べると、日本からの手続きはややハードルが高くなってます。

 ただ、JASRACが著作権法上の「引用」であれば著作権者の許諾不要と方針転換したのと同様に、今後は韓国の楽曲歌詞も「引用」であれば許可不要になるのかもしれません。

 以上、韓国映画のスチール写真、歌謡曲の歌詞を論文等に掲載する際の手続きレポートでした。
 同様のことを行いたい方のご参考になれば幸いです。

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コメント

有益な情報をありがとうございます。
ちなみに、韓国の楽曲の楽譜や歌詞が日本で出版されている場合は、当該の出版社に許諾を得て、JASRACに使用料を払うということになっています。
「引用」はグレーゾーンがあって、どこまでが「必然性」なのか難しいところはあるのですが、論文や学術書ではもう少し自由な使用ができるといいのですが。

投稿: 堀田真 | 2013.06.26 14:35

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